夏のホラー2010
更 新 履 歴
2010.8.01 「夏のホラー2010 ~百鬼集帖~」参加作品一覧の公開を開始しました。
2010.7.20 「夏のホラー2010 ~百鬼集帖~」参加受付を開始しました。

参加作品一覧 1頁目2頁目3頁目4頁目 ・ 5頁目 ・ 6頁目

小説タイトル作者名
樹海さくら結晶
むせ返るほどの緑の海。
黒々とした木々。濃霧に覆われた樹海のような場所。
由利は出口を探して、ひとり歩き続けていた。
脳裏に浮かぶのは、辛い記憶ばかり。終わった恋の記憶と後悔。
ふと目を上げると、赤い影が見えた。赤いレインコートを着た小学生くらいの少年が、由利に近づいてくる。
「お姉さん、迷子?」
そう尋ねてくる少年。彼もまた、この樹海で迷っているのだという。
少年の手をひいて由利は樹海を歩き続ける。
出口を求めて。

ホラーの投稿は初めてです。少しでも「怖い」と思って頂けたら嬉しいです。
拙いものですが、よろしくお願いします。
小説タイトル作者名
カウントダウンAkIrA
町はずれにある廃病院。其処にはある噂があった。
昔は栄えていた総合病院だったが、ある医療ミスをきっかけに不自然な事実が明らかになる。
それは入院患者と、退院患者の人数が合わないこと。
そして霊安室の横にある、妙な空間…
そんな噂話を聞いた優衣とその友人の美沙。
二人は噂の真相を突き詰めようと廃病院へ向かうが、優衣だけ閉じ込められてしまう。
取り残された美沙は、優衣の幼馴染である浩志に助けを求める。
二人は優衣を助けるため再び廃病院へと向かうが…
初めて書いたホラーです。
少し残酷な表現も含むので、苦手な方は注意してください。
小説タイトル作者名
タッチ虹鮫連牙
「じゃあ早速始めようぜ」
 柏木と黒井、松林、美波、上木がそれぞれ四角い体育館の四隅に散らばって行く。スタートは柏木と黒井の地点から。
 まずは黒井が歩き出す。壁伝いに進んでいることが、懐中電灯の光の移動で分かった。
 黒井の光は順調に松林へと辿り着き、入れ替わるようにして松林が歩き出した。
 ふと、上木は美波の様子が気になった。校門前で会った時も、泣き出しそうな顔をしながらずっと上木の服の裾を握って放さなかったからだ。柏木に怒られると思って黙っていたのだろうが、美波はずっと「こんなこと止めたい」と訴えていたのだろう。
 松林の光が美波のいる場所に辿り着き、今度は美波の光が上木に接近してきた。
 上木は自分の胸が高鳴っていることに気が付いた。迫ってくる光は美波のものだから怯える必要など無いのに。
 光が目の前に迫り、眩しくて目を細めると、突然肩に誰かの手が置かれた。
 どうも、虹鮫連牙と申します。
 ホラーを書くのはとても久しぶりです。というのも、自分自身が怖がりでオバケ屋敷とか「何それ? おいしいの?」的な感じなので、今まで滅多に書いたことがありません。
 執筆が辛かったです。何度も後ろを振り返ったり、極力昼間に執筆しようとしたり……。
 歯医者を題材にしたお話も思いついていたのですが、歯医者は現在私自身が通っている途中でして…………自分が怖くなって通えなくなったら困ります。
 ということで、今回は『タッチ』にて企画に参加させていただきました。
 企画の参加表明期日が迫っていたので、この一作品しか書けませんでした。どうせビビリなんで、一作品書くのが限界ですけど。
 こんな私ですので、他の作者さんの作品を読むのも怖いです。でも、せっかくなので頑張って読みます。
 一人でトイレに行けなくなったら責任取ってください。

 本編はよくある怪談にまつわるお話です。
 何年も前に、『世にも奇妙な物語 映画の特別編』でも使われたことのある儀式? ゲーム? そういうものから話を広げてみました。
 部屋の四隅に四人がそれぞれ立って、一人ずつ隣の人のところまで行って部屋を延々回り続けるっていうアレです。
 試したことある人はいるのかな?
 私は試したことありません。怖くて出来ません。
 作品を読んでくださって、もし感想を残していただける場合、「私が試したらこんな不思議なことが起こったよ!」という体験談がある方は添えてみてください。
 みんなで震えようぜ!

 予告文章ってどういう風に書くのか分からなかったので、作品本文の一部を抜粋してコピペしました。
 少しでも作風を感じ取っていただければと思います。

 暑い日々が続く中、読者様に少しでも涼しさを感じていただけたのなら、今回の企画に参加して良かったなと思います。
 ただ、あまりにも怖かったら来年は出ません。
 では皆様、『タッチ』をお楽しみくださいませ。
小説タイトル作者名
?穴あきチーズと首吊りネズミ?かつきひろ
『あの家の庭の木には、今日もネズミがぶら下がってやがる』

『ありゃ、今日はやけにネズミがでっかく無えか?』

『んん?・・・ひっ!人だ!!喜重郎さんがぶら下がってやがる!!』

『こりゃあひでぇ。目玉は穴あきチーズのように刳り抜かれていて、腸はネズミの尻尾のようにぶら下がってらぁ。う、おえぇ!』


世の中にゃあ失敗ってモノがあります。誰でも失敗ってモノをおっかぶらずにゃあ生きられねぇ。
もしも一度も失敗した事が無えなんて言う奴がいたら、そいつはもうその時点で失敗してまさぁ。
これから始める話に出てくる男は、『この出来事』が起こるその日まで、ずっと成功し続けてきやがった奴です。

失敗から学ぶ事――――。

未来にお帰りになる前に、土産話として、それから貴方自身の教訓として、この話は是非お心に留めていって下さいな。



――――でないと、貴方も『ネズミ』になっちまいますよ・・・?
どうも、作者の上月尋(かつきひろ)です。
この作品は、怪談話と教訓になる話を織り交ぜて書いたつもりです。

――――人間の罪、世間には罰せられ無かろうと、きっと誰かが見ています。

あなた自身にも、失敗から学び、未来に立ち向かうチャンスがあります。
どうか、心『逝』くまでお楽しみ下さいませ。
小説タイトル作者名
下水道の中から声がしたら、お巡りさんに教えてあげようぜ会津遊一
俺は友人達と下水管の中を清掃するアルバイトをする事になった。だが、どうも社員の人達の態度が必要以上にピリピリしてて普通ではなかった。理由を尋ねてみると、どうやら去年、仕事中にアルバイトの人間が死んでしまったらしいのだ。しかも、その時の死体はまだ見付かっていない。そんな事故が起こったら変な態度にもなってしまうだろう。そんな折、俺と友人達は仕事中に怪しい影を見掛けてしまう。始めは浮浪者だろうと気にしていなかったのだが、今度は下水道の中で歪な声が聞こえてしまい……。
よろしくお願いします。ご感想などはお気軽に一つ。
小説タイトル作者名
病室の外ポイ宇宙
夏風邪を拗らせ、俺は入院することになった。入院することになった病院は築80年の古病院。そこに入院した俺に心霊現象が襲う。人間とは思えない高い声と低い声、この声達が毎晩毎晩、病室の横で、内容の聞き取ることのできない意味不明な会話をし続ける。見舞いに来た同級生に霊対策のお経をもらうのだが、それも相手の神経を逆なでするだけにすぎなかった。この幽霊たちの目的はいったいなんなのか、そして、これから、俺はいったいどうなるのか・・・
 余り書かないホラー物です。書いていて、どうしても面白いことを書きたくなってしまう自分と闘いながら書きました。よんで、涼しくなってもらったら幸いです。
小説タイトル作者名
白桃志内炎
俺は五歳になった息子、豊と身重の妻、夕子と共に、夜の湖に出かける。月食を自家用のモーターボートに乗り湖面から見るためだ。
 社長令嬢の夕子、ひょうきんでおばあちゃんっこの豊――本物のメロンの存在すら大人になるまで知らず、就職活動にも失敗した俺がこんな生活ができるのも、二人のおかげに他ならない。この幸せを守るために、多少の苦労もしてきたように思う。
 いや、これからを考えれば、過去に俺の払った犠牲など、巣から落ちた卵ほどの重さもないのだ……
初めて参加させていただきます。少しでも酷暑の緩和になれば、幸いかと存じます。
小説タイトル作者名
約束。猫屋敷 杏
―――ねぇ、何の明かりも無い夜道を歩いたことはありますか?あぁ、そうですか。最近はどこにでも灯りがありますもんね。え?私?私はありますよ。いえいえ、田舎の人間ってわけじゃありません。そこそこの場所に住んでいますよ。それでも一度歩いたんですけれど、一人でこう・・・歩いているとね、何となく後ろに誰かがいるような気がしてくるんです。えぇ!そうなんですよ!しまいには足音まで聞こえてくるようになっちゃって・・・。本当に恐くて恐くて恐くて恐くて恐くて・・・。そうですね。最近はたくさん犯罪も起きていますしね。あ、事件といえば・・・昨日からテレビで放送されてるあの事件!あれも不気味ですよね・・・。
夏のホラー2010に参加させていただきます!!

 実際コメントって何を書けばいいのでしょうか・・・?
本当の本当の本当にわかりませんが・・・最後まで読んでくださる方、読んでくださった方、読む予定の方には最大限の感謝を!!!

 ホラー初挑戦になりますが、どうぞよろしくおねがいいたします。


 夜が、多少なりとも涼しくなればいいなぁと思います。
先の展開が簡単にわかりますけどね!!
小説タイトル作者名
明日の異変アキ
「――明日ね、変なことがあったんだ」
 うだるように暑い五月三十一日の登校中、そう笑顔で口にした神崎美沙ことカミサマは、のっけから意味不明な実体験を、洋子に語っていく。しかしその手のどうでもいい無駄話には、洋子は何の興味も示さなかった。
 それゆえに翌日に起こった不可思議な出来事に、洋子は混迷し、憔悴していく。
 あの時カミサマの話を聞いていれば……。そう何度も後悔しながら過ぎていく六月一日、そんな明日の物語。
あまり怖くない(というかホラーっぽくない)かもしれませんが、読んでもらえると嬉しいです。
小説タイトル作者名
焼き肉とお刺身水守中也
主人公である男子大学生の狭山は、ある日、忘れ物を取りにゼミの教室に戻ると、別の学生の机の上に置きっ放しになっている携帯電話を見つけた。それは、同じゼミに通う女子大学生、神奈(かんな)の物であった。携帯に保存されたある画像を見て彼は、彼女の隠された秘密を知ってしまう。
その後、同じく彼女の秘密を知った、狭山のゼミ仲間である男子学生、子安がゼミをやめて姿を消した。その失踪に、神奈が関わっているのでは、と狭山は思い、彼は彼女に詰問する。
水守中也と申します。
2作目の投稿になります。
今回は、少しは真面目なホラーです。
小説タイトル作者名
交差遊佐栄介
=交差=
霊界があるのかどうか、私にはわかりません。
でも、この2話は、私の体験談です。

<1話>
大学4年。
後期の授業も始まりました。
でも、私は卒業の目処がついていません。
就職だって、当然きまっていません。
おまけに、家からの援助もなくなり、バイトに明け暮れる毎日。
友人と格安なアパートに引っ越しました。
古い建物ですが、2間ありました。
そこに、一人の女性がくるようになり、私は恋をしました。
美人ではないです。
でも、その優しさが…

<2話>
3月の雲ひとつない日。
スキー場が目前にあるのに、道がない…
私はダム湖をぐるぐる回っていました。
そして飛行機事故の慰霊地が…
私は、そこに引き寄せられたらしいのです。
原因はありましたが、そんなことで…
突然、風がないのに木々がざわめき、日が翳りました。
「くるなー」
私の頭の中に声が轟きました。
何かに止められたのです。
ホラーは怖いので、嫌いです。
今回、ひょんなことで、えいっやっと書くことになりました。
でも、もう書きません。
怖いから…
小説タイトル作者名
そうだ、夏のホラー2010に参加しよう。長月 実
本編の主人公である俺は文芸部員だ。小説が書くのが好きだ。読ませるのが好きだ。

……って、別にそんなことはどうだっていいか。

とりあえず俺はこのイベント、「夏のホラー2010」に参加するつもりだ。なんたって知名度とか上がりそうだし、何よりたくさんの人に読んでもらえそうだし。

で、文学に関して詳しい彼女(恋人って意味じゃないが名前を隠したいので)にアドバイスを依頼した。

まあ、それはおいといて皆様、小説を書くときの裏話なんて気になったことはあるでしょうか。ある方やない方、それは人それぞれでしょう。

作家の中には自分から話す人もたくさんいます。そして、話さない人もたくさんいます。

話さない理由はなんでしょう。きっと理由は、


都合が悪いからです。


もしかしたら聞かれてはいけないエピソードがあるのかもしれません。それに、話している人だって嘘でコーティングしている可能性があります。

お分かりですか?つまり作家のなかに、血生臭いエピソードを持った方がいるのかもしれません。

誰にもばれてはいけない、血生臭いエピソードが……。
初参加です。

皆様に楽しんで、そしてヒヤッとして読んでいただけると幸いです。
小説タイトル作者名
凶体黒漆
中学修学旅行時、帰郷中に起こった凄惨なバス事故の中、奇跡的に生き残った二人。一人は重傷、一人は無傷。その差によって二人のその後の生き方は随分と変わった。事故が起きた理由は修学旅行中の二人の行動が大きく関係していた。数年後、顔を合わせた二人。過去を清算できずにいる主人公、過去を踏み台に駆け上った友人、二人を静かに蝕み続ける怪事は徐々に大きくなり続け、その片鱗を見せ始めていた。二人を飲み込もうとするものの正体は果たして何なのだろうか……
かがり火の焚き木の一つになり、少しでも火明りで参加者の皆様を照らし出す事に役立てられたらと思っております。
小説タイトル作者名
『月凪の樹』漆原 沓
 月凪の樹。それはとある異国の無人島に植わる生命の樹。ハネムーンで訪れたミヤコとタカシたち六人はクルージングの最中に、無人島に漂着する。人ならぬ混沌とした生命力で満ち溢れる密林の中、次々と巻き込まれるミヤコたちの前に、蟲が集る一本の樹が現れる。樹は芳醇な蜜を垂れ流し、ミヤコたちをも官能的な虜にさせていき、樹の魔力はやがて彼女たちを恐怖へと突き落とす。この島は、生命の樹とは何なのか。それが明らかになったとき、神秘が血腥い世界を彩り始める。
嘗て夏ホラーでは《儀式》三部作と謳い、共通テーマの三つの作品を上梓したことがありました。それから何年経ったことでしょう。その間、通常の活動はおざなりにしてまでも、名を変え夏ホラーには一作ずつ参加してきました。そして今回、再び三作品で挑ませていただきます。今回のテーマは《人外との邂逅》。本作の舞台は南海の無人島。科学の発展とともに失われていった未開の地。未知の領域に潜む魔との邂逅をお楽しみください。
小説タイトル作者名
『三通のメルヒェン』漆原 沓
 おまえにはメルヒェンが宿っている。おまえはわたしだけのものだ。
 詠嘆曲を詠い、踊り狂う、おまえのことはよく知っている。おまえが幼いときからわたしはおまえの傍で、おまえへの愛を綴ってきた。しかしおまえには届かない。おまえとの出会いと、あの男との別れ、そしておまえの旅立ち。わたしが綴った手紙をおまえは読んでくれやしない。わたしたちを繋げるものは、届かぬ三通の手紙と、互いのメルヒェンのみ。おまえを愛している。だから、おまえも憎んでくれるな。親愛なる我が花嫁よ。



《人外との邂逅》三部作のニ。本作の舞台はメルヒェンの世界。二作目にしてメタ的な人外の登場です。童話がほんとうは恐ろしい物語の集まりであることは周知の事実ですが、それが改変され、子どもの読み物になっているのもまた事実。作中に登場する“メルヒェン”とは何か想像しながら読んでいただければ、作品が描いた《邂逅》について理解しやすいかと思います。語り手の熱い思いも。本当の主人公が誰なのかも。
小説タイトル作者名
『ふたりのミーティア』漆原 沓
 二人だけの天文部員(自称)。星弥とぼく。星弥の星図には想像上の宇宙が描かれ、流星人が駆け巡る。その星図はぼくらの宝物だった。夏休み初日。流星を見た次の朝、先日出発したスペースシャトルの消息がつかめなくなるというニュースを見た。不安と興奮を隠せないぼくは、星弥もまた何かに悩んでいることに気がつき、スターウォッチングに誘う。場所は裏山にある公園。そしてそこでぼくらは再び流星を目撃する。それが二人を引き裂く魔の星だとは知る由もなく……。
《人外との邂逅》三部作の三。最後を締めくくるは宇宙。宇宙もまた科学の侵入がオーディナリーケースとなってきた昨今。それでも地球上と比較すれば、文字通り果ての見えない未知の領域。未知は興味関心を惹きつけるとともに恐怖を感じさせ、そして何より夢を馳せらすのです。邂逅には別れもあり、それが新たな出会いを生むこともあるでしょう。本作はそんな夏のとある思い出を描いた、ちっぽけな“ぼく”の物語です。
小説タイトル作者名
駅から見える街後藤正人
 円周率をご存知ですか。学校で習います。誰でも3.14くらい聞いたことがあるでしょう。そして、まだ割り切れていないことも皆さんご存知ではありませんか。それはおかしな話です。割れ切れていないなら円周率は求められていないことになります。ただ、果てしなくそれに近い数字を並べているだけで。割り切れないなんて話もあります。だとすると、円周率なんて数は存在しないのかもしれません。実在すると思い込んでいて、それでもそれはもしかしたら存在しないかもしれない。これはそんなお話です。
 初めてホラーというものを書いてみました。何を持って恐怖とするのか、それが掴めた気がしません。電車の中で思いついたネタを膨らませてみました。ただ、もっとうまいまとめ方があったのではないかと、自問自答しながら、何とか形としてまとめることができました。ホラーは他のジャンルと違い、目的がある種明確に設定されているため、そこが怖く感じます。こんなもので本当に読者は怖がってくれるのだろうか。短編だからはじめの方でオチを読まれはしないだろうか。そもそも、この作品はホラーと読んでもいいのだろうか。なるほど、ホラーとは、書いている本人を怖がらせるための作品なのですね。そんなことを本気で考えたことがありました。
小説タイトル作者名
真夜中の着信五十歩百太郎
 真夜中、私の携帯電話に着信があった。液晶画面に表示される着信相手の情報は、公衆電話……。
 一体誰が何の目的で公衆電話かけてきたのだろうか。鳴り続ける電話を見つめながら、イタズラの可能性が大きいと思いつつも、私は電話に出てみた。
 しかし私が何を言おうとも相手はウンともスンとも言わない。
 やがて、この電話に出たことが私の一生の後悔になるとも知らず、翌朝、私は大学へと行き、テニスサークルに励んだ。そう、この日の深夜が私のXデーになるだろうとは思いもせずに。そして、様々な不可思議な現象を目の当たりにしながら、私は恐怖のどん底へと追い詰められていき――。
夏ホラー初参戦作品です。まだまだ未熟ですが、是非とも読んでみて下さい。よろしくお願い致します。
小説タイトル作者名
黒い地下室要徹
「ああ、母さん? 俺だよ、俺」
 オレオレ詐欺の常套句を吐く。
 男にはこの詐欺が上手く行く確証があった。
 何故ならば、もうすでに三度も「母さん」を騙しているのだから。
 彼女は認知症であり、短期間の記憶があいまいで、騙されたことにすら気付かない。男のような詐欺師にとって、彼女は格好の餌食なのだ。

 この「母さん」は、ある詐欺師の男によって与えられたもので、その男はこの家をターゲットにすれば必ず成功すると言った。
 そして事実成功した。

 何故彼は甘い蜜を人に分け与えたのか。男は疑問に思ったが、一度得た甘い蜜の味を忘れられない。
 蜜を追い求めた男は、黒い地下室へ誘われることになる。
 詐欺師をテーマにした、ミステリ風味のホラーでございます。
 何故「彼」は男に甘い蜜を分け与えたのでしょう?
 その事を考えつつ、どうぞお楽しみください。
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